恋愛について、話しました。 岡本敏子×よしもとばなな
- 作者: 岡本敏子,よしもとばなな
- 出版社/メーカー: イーストプレス
- 発売日: 2005/09
- メディア: 単行本
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年末に古本屋で購入。
女どうしで恋愛の話をするのって、楽しい。
それは自分がしていても、他人のを聞いていても。
話がどんどんそれていったりとか、でもそれが全然嫌じゃなくて楽しかったりとか、突然深刻になったり重大な発表をしたりとか、それは女のお喋りの特権だという気がする。
それにしても、女って、なんでこうも大きくてあったかくてずっしりしているんだろうか。
私は男に生まれたかったと思ったことが少なく見積もって100回あるのだけど、近ごろでは女ってけっこういいよなと思ってる。
この対談集を読んでますますそう思ってる。
よしもとさんもあとがきで書いていたが、私も岡本敏子さんの以下の発言にむむむと唸った。
よしもと:例えば、これからの人生の中で太郎さんより好きという人が万が一あらわれたとしたらどうします?
岡本:「より好き」ということはないの。
よしもと:というか、この生活をすべて変えて、そっちに行っちゃうということはあります?
岡本:もしそれがその人に、緊急に必要だったらね。
よしもと:緊急に必要だったら、岡本太郎記念館とか美術館とかみんなほっぽってどこかに行っちゃうことはありえます?
岡本:ありえます。
このあと、よしもとさんの「ウワー。」という驚嘆の声が入る。
私も「ウワー。」となった。
岡本さんなら、30代の時もきっと同じように答えてきたんだろうし、もし100歳を迎えても同じように答えるだろう(残念ながらそれは叶わなくなってしまったが)。
きっとそれが正しいんだろうと思いながら、それを曲げずに生きていくことは難しくて、こんなふうにズバッと言われるととても元気が出る。
私が今できることといえば「それはわかっているけど、でも現実にはねぇ。岡本さんだからできるんだよ。」なんていわずに、「そうですよね。機会があれば私もそうしたいと思ってますよ。」と頷くだけなんだけれど。