■もう3月になった。
わたしのパソコンはホコリをかぶっている。
今年になってから、ほとんどさわっていない。


■昨年末からずっと、酒と、うまいものの日々である。
仕事帰りにまず一杯のビールでノドをうるおしたら、お次は日本酒とモツ煮で。くし焼き、刺身、おひたしなどで二合、三合とお酒をすすめて、シメにウイスキー
こんなにおいしいものばかりでぜいたくして、罰があたるんじゃなかろうか。
昨年は日本酒に目覚めて親しんだ一年だった。今年はウイスキーを味わえるようになるのが目標。


幸田文の本をいくつか読む。
『月の塵』というのが、わたしは好きだ。
わたしの田舎で、冬、太陽もぼんやりとしか見えないような厚い雲に覆われたうすいねずみ色の空から、はらりはらりと雪が落ちてくる様子を、わたしは思いだす。
もし月に塵がふりつもるということがあるとして、それはたぶん、あんな景色になるんじゃないかと思う。


■勢いあまって、自分でモツ煮を煮だしたわたしである。
おいしいモツ煮、まあまあのモツ煮、いけすかないモツ煮、いろいろ食べた上でつくるのである。
おいしいのをつくらなければ。
しかしすごい匂い。
わたしの苦手な、あのトンコツの匂い。
それにもめげず、わたしはモツを煮るのであった。
食欲(モツ欲、酒欲)の勝利。
なんか、うまいのできそう。仕上げはネギと一味でね!