ゴースト・ドッグ

ゴースト・ドッグ [DVD]

古いもの、失われゆくもの、マイノリティへのオマージュと言っていいのだろうか。
「葉隠」を引用しつつ、それでもインチキ臭くないセンスの良さ。
カッコイイなー。
ゴースト・ドッグを演じるフォレスト・ウィテカーは、「スモーク」や「プラトーン」にも出演しているのであるが、私はこの人の顔を見るのがなんとはなしに好きである。

「葉隠」にはこういう一節もある。

恋の至極とは忍ぶ恋と見立候

これは四方田犬彦さんが「待つことの悦び」に書いているのだが、つまり恋愛の対象にすら自分の思いを気付かれることなく生涯を全うするということであるという。
この映画はあからさまに恋愛を描いていなかったが、あるいはもしかして…。

葉隠 上 (岩波文庫 青 8-1)