■酒を飲む日が続く。畏まったり、気楽にしたり、威張ったり、優しくなったり、怒られたりしながら飲む。どの酒もおいしい。酒は偉大だ。


■ものもらいができた。まぶたの裏に、脂がたまっているそうだ。点眼薬で改善しない場合は、ナイフで切って脂を出すそうである。「それは、痛いのですか」と先生に聞いたら「痛いです」と仰った。痛いのだそうだ。
その話を職場の人たちにしているが、あまり同情してもらえない。


■居酒屋で飲みながら「『3日で運がよくなるそうじ力』と、『風水お掃除術』と、『インテリア風水術』を読んでいます。」と話したら、相手の方に「大丈夫かよ」と怒られた。怒られる筋合いではないと思うし、私は大丈夫なのだが、怒られグセがついてしまっているので、おとなしく怒られていた。私はその日、メガネをかけている(普段はコンタクトなのに)という理由でも怒られた。
くやしい。そうして怒られたやりきれなさを、ここで書いたりせず、その場で反論できるようになりたい。


■「あなただから話すんだよ」と、何か告白したり、相談したりしてくる、そういう人と飲んでいるとうれしい。
そんなふうに思って話してくれてうれしいよ、という気持ちを、ここで書いたりせず、その場で伝えられるようになりたい。


■幸せな夢を見た。
夢のなかで私はとても大切にされていて、なにもかも楽しくて、仕事に遅刻しそうになっていた。
お掃除術と、インテリア風水を実行した結果の幸せが、すべてその夢のために費やされてしまったような気がする。


■駅のエスカレーターで、急に死んだ婆ちゃんのことを思いだした。
婆ちゃんの戒名は「釈尼常照」といって、これは、たとえ私(たち)が婆ちゃんのことを忘れているときでも、婆ちゃんは常に私(たち)のことを照らし、見守ってくれていますよ、という、ありがたい名前なのだ。坊さんが言っていた。
そのことを思いだした。
私が酒ばっかり飲んで、あとはせいぜい掃除に精をだして、そんなふうにして婆ちゃんのことをすっかり忘れている間も、婆ちゃんは常に照らしていてくれてるんだ。ありがたい、ありがたい。